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◆旅の仕方

(1)中年バックパッカーの違い

 我々は年齢として65歳から75歳である。若いバックパッカー(以後B.Pと表字)との違いは体力である。
移動の行動原理として5日以上の陸路の移動は体力がもたない。もうひとつ長期の旅行に耐える体力がなくなっているのも事実。やはり1ヶ月から2ヶ月が限界といえよう。
 あとは若いB・Pと同じ土俵にたつているといつても過言ではない。しかし安ければ安いほどよいという宿に泊まるという気力もなければ、食費を節約して1日の経費を抑えるという努力もない。
 現地の人が普通に泊まれて現地の人が食べる日常食を食せれば、それ以上贅沢は必要あるまい。我々は長い人生経験から上質な物も知ってしまった。 その両方を使い分け元気な旅を続けたい。まず自分の旅のスタイルをもつことだ。

 

(2)英語て不思議な言葉

 旅に出て訪問国の言葉が話せたらどんなにすばらしいことでしょう。
英語さえできないので、私は外国旅行へは行かないの!という人がたくさんいます。
パック旅行ならいざ知らず、まして一人旅などとんでもないと思っている方が多いと思います。その国の言葉を習うのも1つの手でしょうが、我々が中学校以来ずーと勉強してきた語学ですもの、基礎というよりは、身近なものになつているはずです。
世界各国でも英語を第二外国語としている国がとても多いのです。外国に行って身分の高い人や商売の人は必ず最低限の英語はしゃべれますが、やはり私は英語の勉強をお勧めします。
まず泊まる時の宿の取り方・そして食事のときのオーダーの仕方この2つをマスターすれば、一人旅はできます。屋台ならば、それを指差せばよいし、地下鉄の乗り方やスーパーの買い物など、日本とほとんど同じです。
だってそれらは外国から日本に入ってきたのですから。人間が生活するときのパターンなんてそれほどおおくはありません。
スチエーションに応じてまず文章を丸覚えしましょう。学校の文法のテストよりは簡単ですよ。

 

(3)ちょっぴり贅沢

きまじめなあなた“旅の予算に縛られすぎていませんか?
体力が弱った時、ゆったりしたホテルでゆっくり体を休めてはいかがですか?
たまには旅の思い出に1流レストランでお食事などというのはいかがですか?
ちょっと離れた所に飛行機を使うというのはいかがですか?
 我々は外国へ行きたくてもあと10数回なのです。また次の機会に体力を温存させて、楽しかった思い出を胸に帰路の飛行機内で次はどこへ行こうかなどと思いをはせるのも楽しいひと時です。
 そして我々には時間がたっぷりあるのです。これから行く国の歴史を調べたり、観光ルートを作ったりとやることはたっぷりあります。
それも又楽しい作業です。もしかしてその楽しい準備期間が本当の旅を超えられなかったりしたら!

 

(4)カフェ

 外国に行くと街中でよくカフェに出会います。人々が1杯のコーヒーで楽しそうな会話をしているのを見るとなんてゆっくりしていていいなと感じます。
 街歩きに疲れた時にちょっと1杯などと休んでみてはいかがでしょう?現地の人の生活が見えてくるような気がします。
 私も旅ではよく歩きますので、ついオーバーペースになり疲れてしまいますが、よく休みます。アジアでは街角の飲料水屋で休憩をとります。日本でもドトールとかスタバでよくお茶を飲みます。でも私はたばこがモクモク吸えるドトールの大ファンです。

 

(5)現地の日常食を食する

 日本でも最近吉野屋やサイゼリヤ・マグドの100円バーガーなど低価格で食べられるものが、増えてきました。といってもまだごくわずかでやはりそれなりのお金は必要です。

 賃金の高い日本に比べて、世界の国々では日本ほど高くはないはずです。現地の人は必ず安いものを食べているはずです。その1例が屋台や現地のひとが食べる食堂です。メニューが分からなければあの人と同じ物と指差せばオーダーはOKです。けっしてまずい物はでてこないと思います。

(6)バックパックで荷物は小さく

 昔から旅のスタイルは両手ブラブラで荷物は小さく。これは自分の足で歩くというのを基本にしているからです。そちらのほうが実に歩きやすい。
 ヨーロッパのように石畳の道路や列車の乗り降りに高低のあるときなどバックパックは威力を発揮します。風天の寅さんのようにバックパックではありませんが、かばんひとつで全国を旅するなど究極のバックパッカーです。
 いつも荷物は少なくしょうと思っているのですが、過剰荷物になってしまいます。特に衣類は選択が難しいです。外国人のように重い荷物も軽々と担げる体力があればいいのですが、軽い荷物のほうが行動はしやすいです。

 

(7)ガイドブックは必要か?

旅慣れている人の中には「ガイドブックなんていらない」という意見もあるかもしれません。けれど私はガイドブック肯定派です。最近はネットの情報だけでもなんとかなったり旅行者どうしの情報交換で得られる情報で実際にはなんとかなったりするものですが1冊の中により多くの情報が入っている点では使い勝手がいいと思います。
 とはいえ多くの国を訪れる国のガイドブックを持ち歩くのは困難です。
その時必要な部分をコピーするとか、ルートによって自分なりのガイドブックを
作ってみませんか。やはり情報が多いと旅は楽しくなります。
 それからガイドブックは意外と現地で見つけることができます。日本人旅行者が
多く集まる街では彼らが手放した古本を扱う書店で周辺国のガイドブックが揃って
いたりします。情報がないばかりに行けなかったなどがないようにしっかりチェック
しましょう。そうは簡単に又来るなんてことはできないのですから。

 

(8)一人旅の持ち物

1.バック類
    バックパック  (背負えるものが良い)
            (30L~40L中高年用としては30Lがベスト)
    ディパック   (観光用)
    小バック    (カメラ・PC等壊れ易い物を入れる)
    ポシェトタイプ (パスポート・航空券等大切な物を入れる)
2.携行品
    パスポート   (ビザの必要な国では持参)
    現金      
    キャシュカード
    トラベラーズ・チェック(大都市以外では現金化しにくい)
3.衣類
    綿又はカーゴパンツ    1枚
    アンダーパンツ      3枚
    T シャツ        3枚
    襟のあるY シャツ    1枚
    ブルゾン         1枚  (雨具・防寒具用)
    ジャケット        1枚 (薄手でしわになりにくいもの)
4.電気機器
    プラグセット
    変圧器         (重くがさばる)
    携帯電話
    PC・IPAD        (無線LANでニュース等が無料で見られる)
    音楽プレーヤー(IPAD)
    カメラ
    腕時計
    カメラ・携帯・IPAD用各充電器
5.持っていくと便利なもの(◎必需品 △持つて行くと便利)
    ◎  サングラス       ◎  帽子
    ◎  ガイドブック      ◎  サンダル (室内履きにもなる)
    ◎  ワイヤーロック     ◎  孫の手  (一人旅の必需品)
    ◎  英語の辞書       ◎  ウエットテッシュ&アルコール消毒液
    ◎  筆記具         ◎  正露丸
    ◎  洗面具セット(歯ブラシ・歯磨き粉・かみそり・シャンプー・整髪料)
    △  洗濯用ロープ&洗剤   △  電子辞書 (暇の時読み物代わりに)
    △  証明写真        △  替え用メガネ(どこでも修理は可能)
    △  磁石          △  ボイスコーダー
                      (後で旅行記を書くのに便利)
    △  文庫本         △  小物入れ袋
    △  湯沸かし器       △  旅の記録ノート&スクラップ入れ
    △  日本食  (梅干・ラーメン・せんべい)

 

(9)一人旅のはじめは香港・マカオ・中国がおすすめ

 いきなり東南アジア一ヶ月の旅とか、インド二ヶ月というのは、はじめての旅人にとっては辛いと思う。まして一人旅ということになると、旅に慣れるということも必要である。
 まずは香港で5日間ぐらいとマカオに3日間足を延ばして中国に5日間でもミニ一人旅の演習には適している。香港には安宿(チョンギン・マンション)もあるし、地下鉄もありバスも縦横に走っている。
 食事は安い食堂や屋台もあるしマーケットもあるし、地下鉄もバスも縦横に走っている。船に乗ってマカオへ越境もできるし政治制度の違う中国も体験できる。夜でも香港人は出歩くのが好きとみえて夜中の11時12時頃まで現地の人が街を歩いている。英語もそこそこに通じる。一人旅の要素が詰まっておりいろいろ経験できるからである。

 

(10)中高年の旅とは

 以前若いBPとの違いは体力だけと書いたことがある。だがそのことは64歳になった私の負け惜しみであったような気がする。
沢木耕太郎の単行本「旅する力」の中にこんな1節がある。「この間百日間かけて中国を廻った時も、この旅を20代でしていたら何を感じていたのだろう。20代の時焦燥感を抱えながら異国を歩く旅と定年後のゆったりした気持ちで出かける旅とでは濃度や質が全く違うような気がする。人生のある時にしかできない旅に出かけてみることは大切なことである。」と。
 もし私が若い時にこのような機会に巡り会えたら人生観にも生活観にも大きな影響を与えたに違いない。でも今からでは遅いのだ。
 というより中高年には中高年の旅行のしかたがある。たっぷり使える時間とある程度の金銭を持って旅行するのはこれでまた素敵なことだと思う。
 基本線は旅の世界にはバックパックという旅のスタイルがあります。バックパックというリュックを担いでできる限りの低予算で長時間世界中を旅するスタイルです。先に書いたように旅に自分のぶれないスタイルを持つことだということを忘れないで欲しいと思います。

 

(11)移動に便利な地下鉄

 1日の生活費を安くあげるバックパッカーにはタクシーは高価な乗り物です。バンコクやスペイン等はタクシー代が安くメーターできちんと乗れるのでぼられるということもありません。地下鉄はまず行き先がどちらかすぐに分かります。
 そして乗ってからでも次の駅が電車の中に表字されているので次の駅が分かります。表示を見ていれば、前もって降りる準備もできますし、駅に着いてからでも駅に表字がでているので、間違いなく降りることができます。
 切符も1日券やプリペイドのカードも売っていますし、切符の買い方も前の人が買うのを見ていれば分かりますし、駅のスタッフが教えてくれます。
 観光地と地下鉄の駅は以外と近くにあります。残念なことに地下鉄なので外の景色が見えないことです。バスで移動できるようになれば、あなたは街歩きの達人です。

 

(12)キャッシング カード

クレジット カードはいまや旅の必需品といってもいい。欧米では主に身分証明書の役割をはたしている。ホテル等ではデポジットの替わりにカードの提示を求める。又早朝に国境を越えて駅に到着すると両替所や銀行は開いていないので、現地通貨を手に入れることはできない。その点海外のATMは24時間利用できるので、すぐ現地通貨を手に入れることができる。トラべラーズチェックは盗難にあった時再発行できる利点はあるが、すべての銀行や店で使えるわけではなくちょっと大都市を離れると交換できないこともあるし、交換に時間もかかるので最近私はあまり利用していない。欧米の旅行者はちょっとの買い物でもカードを利用するし、現地でキャッシングをしている。又次の国に行く時少しの金が欲しい時など便利だ。両替所では小額の両替をしてくれない時もあるし余り良い顔もされない。それを考えると多少の金利が高くとも覚えておくと便利です。

 

(13)コミニュケーション

中級ホテルではシングル・ダブルの部屋が多い。ちょっと大きめなホテルになるとその構造が引きこもりの部屋になってしまい退屈な夜を過ごすことになる。普通ゲストハウスやホステルと呼ばれる所は客が集まれるリビングルームがありそこに座っていると誰かが話しかけてくる。情報の交換の場になったり友達ができる場でもある。しかしそのような場でも?多勢のグループで来ている人達?若い人達のグループ(特に日本人)?若いカップル?英語圏の人達同士の会話等はなかなか参加しずらい。クッキングルームが併設されていると、それとなく会話もしやすい。料理という共通の話題があるからだ。また多くの国の人々がいるとカタコト英語で話しも盛り上がる。外国人に聞かれたとき日本や東京の人口・地震について等前もって知識として持っておこう。

 

(14)電化製品

必要最低限の電化製品は持っていくとうまく活用できる。旅の情報収集の環境を大きく変えたのがインターネットである。パソコンは大きいし、ハードな移動で管理がしにくいし連絡手段だけなら小さなスマートホンでも代用できる。その点アイパットは手頃なサイズで小バックにも入るし日本のニュースを見たり次に行くホテルや交通の予約にも使える。又ステック状の湯沸かし器はべんりでがさばらず,熱いコーヒーが飲みたい時やインスタント物には便利だ。(私はネスコーヒーの小瓶と日本茶のテーバックインスタントの味噌汁と即席麺を2~3食)全部入れてもがさばらない荷物です。忘れてはいけないのがコンセントの各国のアダプターと変圧器それに充電器
(スマートホーン・デジカメ・アイパット用)毎日使うので消耗もはげしいので、持っていったほうが安全です。やはりアイパットが一番便利で時間つぶし用にゲームでもインストールしていけば、結構楽しめます。

 

(15)バック

必最近年齢を重ねるにつけ、バックの重さが堪える。ならばバックパック旅行はやめなさいと若者にいわれそうだがバックパッカーの精神だけは、いまだに持ち続けている。そこで今回紹介するのがキャリーでも使えいざ
というときには担げるという2タイプのバックです。普段はキャリーで街中も歩けるし石畳や階段の多い所では
バックにできるというものです。(私はOSPREY社製の60L用市価35000円を愛用)なにはともあれ
荷物を少なくするのが最良の解決法です。もう年なんですもの。ひいきめに見てやって下さい。でもバックパッカーの精神はわすれてはいませんぞ。

 

(16)旅先で現地調達

貧しい国を旅する人は「きっと何もないから、日本からできるだけ持って行かなくては」と考えるかも知れません。しかしこれは大きな誤りで最低限の生活必需品はどこの国に行っても手にはいります。極端な話パスポート・航空券・海外旅行保険証・現金・トラベラーズッチェック・クレジツトカードとこれだけあれば、現地で何でも買えると思っても良い。日本製ほど良い物ではないがカメラ等も売っているが値段も高いし性能も良くないので、日本で買ったほうが得策だろう。
常備薬も常時飲んでいるのが良いだろう。以前カメラの充電器を忘れた時カンボジアのマーケットで買って難を逃れた。しかし僕達は旅行者としてまずまず快適に過ごすには、一人旅の荷物を参照してもらいたいビギナーがあれもこれもと次々に荷物が増えていくのを考えると長期の旅行者にとって軽いほうが旅は快適であるといえよう。ぼくが旅行にもって行く物といえば個人的になるが、孫の手である。バックを担いでいると背中がかゆくなり、他人に背中を掻いてもらうことなど出来ないまた外国では孫の手は売っていないから僕の旅行の必需品と言える。

 

(17)ちょっと足を伸ばして!!

どの国でも首都というのは一番人口も多いし、文化的にも良い意味でも悪い意味でも発達していて経済・文化の 中心地と言えましょう。地方の町や村の人々は生活のために都会にあこがれて都市へ都市へとますます人口は 集中していきます。首都からは各方面へ電車やバスも路線がでています。一時間から三時間も列車に揺られると 首都の顔とは又違った庶民の生活が色濃くのこっている街並みが見えてきます。食堂もレストランではなく庶民 がいつも食している大衆食堂が多くありますしその国独特の料理が食べられます。どんな小さい町や村でも地元 の人用に市場や商店街もありますし又都市とは違った風景が見られます。帰りは来た列車やバスに乗れば元の場所 に戻れますしもう少し滞在したければそこに1泊しましょう。都会で観光客慣れした商売人にボラレルこともなく その国の良さが見えてきます。ちょっと足を伸ばしただけで旅の幅がぐんとひろがります。

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